セイタカアワダチソウでフラワーアレンジメント(その1)

それは上司の一言から始まった

「式典で飾る花が高くて金が足りない。その辺にたくさん生えてるセイタカアワダチソウで何とかならんか」

そのときは、

「何言ってるんですか、安いところ探します」

で終わったけど、その後セイタカアワダチソウを見るたびに上司の言葉を思い出した。

雑草のイメージが強いセイタカアワダチソウだけど、長さも太さもあるし、黄色い極小の花はたくさん集まっていて豪華に見えないこともないんだよな。どうにかアレンジできないか…

ちなみに、私は華道・生け花・フラワーアレンジメントの心得は全くございません。

セイタカアワダチソウとは

北アメリカ原産、キク科の多年草。漢字で書くと背高泡立草。名前のとおり高さがあり、背より高いものもある。どこにでも生えていて黄色い花が咲く。

セイタカアワダチソウ – Wikipedia

名前は知らなくても、どこかで見たことがあるはず。

なにはともあれ探してみた

11月も後半、空気が凶器になるぐらい寒くなってきたけれど、セイタカアワダチソウはまだ咲いているだろうか。黄色い花は咲いていたように思うが、アレンジメントには状態がよいものが欲しい。

まずは、群生していた原っぱへ

くだんの上司が見たセイタカアワダチソウはここのもの。残念ながらもう綿毛になっちゃってる。遅かったか。がっかりしていたら写真を撮り忘れた。

次に国道脇の空地

あ、いい感じ。ちょっと枯れてるのが多いけど、他に見つからなかったらここのを使おう。

道端に小さくて可愛いのが!

背が高くて格好いいセイタカアワダチソウを探していたときに、小さな可愛いのを見つけた。でもこれは取りにいけない。残念。

遅れて生えたものなのか、花が綺麗に揃っていて葉も青々としている。

最後は本命の河川敷へ

以前、河川敷にセイタカアワダチソウが大量に生えていた記憶がある。花が咲くと一面まっ黄色、種ができると大量に綿毛が舞い上がって壮観だった。

さっそく向かうが、堤防にセイタカアワダチソウの影はない。

いや、でも斜面の向こうは金色の野に違いない!

……

………あれ?

……

………んんん?

ススキばかりで、セイタカアワダチソウがいない…花が終わっているにしても、綿毛すら見えない。

確かに以前はセイタカアワダチソウばっかりだったはず。ススキが復活してセイタカアワダチソウを駆逐したのか?アレロパシー(セイタカアワダチソウが根から他の植物の生長を抑える物質を出す性質)どこいった。

しばらく捜索してやっと発見。3メートルぐらいあるススキの群生の影にひっそりといた。

ひょろっとした緑色がセイタカアワダチソウ。綿毛になっている。

頑張っているセイタカアワダチソウでもこんな感じ。くねくねして力強さがない。

完全にススキに負けている。

群生もあったが可愛らしい感じ。かつてのすべてを覆いつくすような勢いは感じられない。セイタカアワダチソウに何があったのだろうか。

本命が外れてしまったので、キープしていた場所で採取することに。

ところがよくよく見ると大きなものは枯れている部分が多く、アレンジメントに使えそうなものは見つからなかった。探す時期が遅かったのだろう。

せっかくなので他のよさげな花や葉っぱを持ち帰った。

道中で見つけた花

こんな寒くなったら花なんかないと思っていたが、意外にたくさん見つかった。ハコベとかホトケノザとか春に咲く花があってびっくり。黄色いのがセイタカアワダチソウの花。

せっかくなので花瓶に生けた

今回は材料が揃わず大きなフラワーアレンジメントは無理だったが、戦利品を小さな花瓶に生けてみた。セイタカアワダチソウは枯れた部分を取っていたら蕾だけになったが、黄色が効いてよい感じ。

上の写真から5日後が、下の写真。最初と変わらない元気さ。アカツメクサは前より綺麗になったような。さすが雑草。

今回は時期が遅かったけれど、セイタカアワダチソウの可能性が見えた気がする。次回はもっと大きな、それこそ式典に飾れるようなアレンジを目指すよ。ではまた来年に!